【後編】格闘技から畜産業へ!?その決意には熱い想いがあった!!

農業は夢を持ってできる仕事

亀井 頌司

やっぱり牛はやったらやっただけ、ええもん作ったら入ってくるからね。
いろいろとお金もかかるけど夢がある。

ずっと牛飼いだけをしているっていうのは元から好きじゃなかったし、
牛飼いをやりながらもちろん牧場も広げていきたいけど、
牛に関連する出来ることを次へ次へとして行きたい。

例えば飲食店にしても焼肉屋とかも出来るわけやし、去年6月に焼肉屋を1店舗オープンしたんやけど、また今年もう1店舗店を増やすこともできる。
牧場がちゃんとまわるようになったら、焼肉屋をしようと思っててそれも目標やったし
やる気さえあればやりたいなって思ったことができる。

焼肉屋なんてサラリーマンしてたらできひんことやし、お金貯めて脱サラしてやる人ももちろんいるけど、牧場をしているからこそ飲食店したいねんとか、どんどんやりたいと思うことができるのが農業やと思う。

例えばうちの前でアイスクリーム売ろうとか、うちは乳絞りはしてないけど酪農の牛を飼ってやりましょうかっていうのを、夢じゃなくて目標にできるからやる気さえあればそんなこともできるわけやし、そうやっていけばいろんな人が携わってくれて、
従業員が来てくれて若い子も働いてくれたり、みんなを動かすことができる。

家族経営で牧場をしているだけやったら、家族の中でしか動かへんけど規模を広げることによって、若いやつを雇用して夢を持たせてあげることもできるし、
そういう意味ではやりたいなと思うことはできる仕事やなと思う。

焼肉屋を自分がやるんやったら自分とこの牛でほんまの近江牛のメスだけを、
ギリギリの価格で提供したいなっていうのは思ってたし、
やっぱり牧場っていう基盤があったから出来たことやと思ってる。
こういうのっておもしろいし夢がありますやん。

うちのお爺さん、おやっさんもずっと牛飼いをしてきたわけやけど、
昔やったら「飲食店をやりたい」って言っても「しょうもないこと言うな!」っていう時代やったし、でもやりたいと思ったことはできるんやしこれからの時代はやっていかんとね!

やっぱり若いやつがどんどん参入してくるような仕事に農業自体をしていかんとあかんし、
だから行けるところまでガンガンやろうかなと。

やっぱり夢を持ってないと無理やからね。
次にこれしよ!あれしよ!って考えへんかったらワクワクしないでしょ?
ワクワクしても慣れてきたらこんなもんかってなるし、
最初牛でもワクワクしながら飼ってたけど、だんだん慣れてくるし、
じゃぁ次にまた新しい事をしたときにワクワクするやろうしね。

まぁそんなことばっかり言ってたらいつかは
ひっくり返るかもしれへんけどやるからにはやりたいなって。
牛はやっぱり素晴らしい生き物やからね。

牛を育てる上でのこだわり

亀井 頌司

僕はメスが好きやから。
メス牛はほんまに美味しいし、形が全然違う。
自分が好きな形に仕上がった時はやっぱり嬉しいから、その為に何をするかというとエサのスタートから中盤、後半までのエサのやり方を徹底してやってます。
それが上手くいったときの仕上がり具合を見たら全然違うんすよね。

こだわりは毎日エサやりでしっかり牛を見て管理していくと結果に繋がるので、
こだわりはほぼ管理ですわ。
牛が風邪を引くこともあるし、風を引いたら獣医さんに来てもらって注射を打ってもらったりするんやけど牛が風邪を引く原因ってやっぱりあるんで、
牛舎とかできるだけ綺麗にして換気もせなあかんし、早期発見もしなあかんしエサもやりすぎたら残すからやりすぎひんように手間をかけてやる。

それが何頭おっても1頭1頭が大事なんやから、みんなで管理していくっていうのが大事!

もちろんエサのこだわりはあるんですけど言えへん部分もあって、
うちやったらキリンビール工場から仕入れたビールの搾りかすを使ったり、
配合が違うんでその辺は企業秘密ですけど。
それを食べさすことによって前半の成長に繋がります。

牛っていっぱいエサを食べさせたらいいっていうもんじゃなくて、
牛がエサを食べなあかん時期っていうのがあるので、その時期に如何にエサを食べさせれるかで全く変わります。

牛自体が小さい頃にエサを食べてなかったらあかんし、でもいっぱい食べさせカロリーを多く取って太らせてもあかんからそういうところのコントロールが難しいですね。

農業を繋ぐ

亀井 頌司

俺が東京から帰ってきたときは、牧場全体で300頭くらいやったかな?
俺が帰って来てから、おやっさんも気合が入ってどんどん事業を拡大して行って、
おやっさんとこの牧場と子牛を合わせると1200頭くらいいて、毎日大変っすわ。

今日やったらアルバイト含めて5.6人なんですけど、今まではおっちゃん、おばちゃんをパートで雇ってたんやけど、
それでも人手が足らなくて3人内定予定で、
規模も大きくなってきてちゃんとした募集をかけました。

それを見てくれた子が大学4年まで行って牛飼いをしたいって言う子が出てきてくれたから、そういう子がおるっていうのがこれも1つ目指していたところやから嬉しい。
若い子がどんどんやれるような仕事にして行きたい。

あとの子は現場仕事を今までやってきたようなちょっとやんちゃそうな子も来てくれるし、
兵庫県から30歳の女の子も来てくれます。

こんな田舎にいろんな所にから、農業をやりたいって来てくれて、仮に辞めたとしてもそれは嬉しいですね。

やっぱり今みたいに大きくして行ったら、いろんな所からいろんな人が来てくれて、
若い子がかっこいいと思ってくれる仕事にちょっとずつ近づいてきてるのかなと思うのでこれからが楽しみです。

Farmer’s Dream

亀井 頌司

最終的にはもう一回東京に行きたいね!
今も東京に牛を出してるけど月に1回くらいやし、もっともっと出荷していきたい。

東京に70年前に初めて日本のブランド牛を立ち上げたのが近江肉牛協会っていう、
松坂牛よりも先に近江商人の人たちが東京で大宣伝をしてやっててんけど、
今東京に出荷している頭数が少ないからね。

まぁこっちの方に出荷する方が値段が東京よりいいっていうのもあるんやけど、
頭数が集まらへんから東京に出せへんし、それやったら牛を増やしてどんどん東京に運んで、
近江牛は東京に行ってもあんまりないからどんどんやりたいっすね。

東京で負けた悔しさを晴らす意味でもそうやし、あとは東京で焼肉屋ができたらいいかなと思っています。

農業に興味がある若者へ…

亀井 頌司

とりあえず頑張れ!っていうのもあれなんやけど、
今からやるんやったら土地が借りれへんとかでやれへんわけでしょ?
新規就農でやるんやったら自分の新しい考えで、どんどん新しい事をやってほしい。

例えば市場に卸すんじゃなくて、自分が小売りもする。
じゃぁ小さい敷地でできるし市場とかに卸したりするから広大な土地がいるけど、
自分で加工して売るなりすれば、畑1つ借りるだけで飯食えるからね。

だからそういう意味では農業がやりたいならいくらでもやり方があるし、
諦めずに自分のスタイルで農業をしてほしいね。