弁護士より儲かる?!誰も教えてくれなかった農業のリアルな魅力を聞いてきた!

宮崎県第3回!今回は宮崎県ですごくお世話になった瀬之口さんのご紹介です。
宮崎県の農家さんをたくさん繋いで頂きました。
晩御飯もご一緒させてもらったのですがすごく熱い方で、私自身も良い刺激をもらってきました!

農業についてのインタビューも熱くお話して頂き、他の農家さんが教えてくれないようなことまで話してくれました。他のインタビュー記事よりは長くなっていますが、最後まで読む価値は120%あります!

職業の○○○より実は農家さんの方が儲けているとかね!
確かに昔から農家をしている古い家って広いし蔵とかもあるもんね。
でもあの職業より儲かっているとは…。

瀬之口さんは新規就農2年目で、両親は農業とは全く関係のない職業でサラリーマン家系で育ったそうです。
建設会社で現場監督をされ、保険の代理店で働き、そして兼業農家という道に進まれました。

建設会社だと雇われている身だけど、営業の仕事は自分がやった分だけ返ってくるということで転職をされました。
今はまだ保険の代理店と、農業の兼業という形ですが、来年からは専業で農業をやろうと思っているそうです。

焼酎で有名な赤霧島・黒霧島は霧島酒造という会社で製造されているのですが、実はその会社は宮崎県にあるのはみなさんご存じですか?
製造されている工場の前を通ったのですがすごく広くびっくりしました。

瀬之口さんは霧島の原料になる唐芋というサツマイモを栽培されています。
サツマイモと聞くと紅いイメージですが白かったです。
唐芋は田んぼ8町という広さで栽培されており、出荷数はなんと約250トン!!
農繁期はおばちゃんたちにお手伝いをしてもらうこともあるそうですが、ほとんど瀬之口さんお1人でされています。

唐芋の収穫時期は8月~12月で、収入が得られるのは12月になるそうです。
そのため1年を通して考えたときに、多種目・多品目の方が時期をずらして栽培できるということで、唐芋の他に、6月に収穫し7月に収入となるらっきょうも栽培されています。

こちらは唐芋を収穫する機械です。
機械で収穫をしながら、瀬之口さんは他の作業をされています。

農業を始めたきっかけ

僕は田舎育ちということともあって、両親は家で食べる分だけのお米は作っていたので、ある程度の農作業はできていました。

地元で農業をしている先輩が病気を患ってお見舞いに行ったときに「トラクター乗れるよね?」という話をされました。
その先輩は心臓が良くない為、退院してから機械仕事がダメだから来てくれないかと言われました。
もともと外でやる仕事の方が好きなので、農業を手伝って面白く思えたのがきっかけです。

保険の仕事については時間に融通が利くので、空いた時間にアルバイトに行ってたのがきっかけです。

なぜ唐芋を栽培しようと思ったのか?

僕が住んでいる山田町というのは、昔たばこの葉っぱの栽培が盛んでした。
しかしそれがだんだん縮小していって、みんなが転換した先が焼酎用の甘藷でした。
唐芋は割と安定収入なんです。

特段の病気もありますが、そんなにナイーブではない作物で、元々焼酎さつまいもっていうくらいだから、薩摩って鹿児島じゃないですか?
シラス台地で何もないところでも育つのがさつまいもだったんですよ。

もちろん愛情もかけていますがそこまで気難しくない性質というか…。
生姜なんかは例えば1か所に菌が入った場合、風で飛んだ所から枯れていくという難しい病気が作物によってはあります。

その点、唐芋はとっかかりやすいと言えば失礼ですが、みんなが作っていたという事もあって、教えてくれる人も周りにいたので入りやすかった作物です。

農業を始めるときに大変だったこと・困ったこと

大変だったのは2点あって、1つ目が田畑を借りること。

ここは激戦区なので、借りるにあたっては人が作らないような小さい畑や、形の悪い畑、農家さんが嫌うような畑か山奥しかありません。
結局農業で一番大切なのは観察なので、その観察をしていく為にもみんな近くで田畑を集めたがるんですよ。

場所が離れてしまうと、あそこに1枚こっちに1枚畑があるとすると、その移動手段の車が必要だし、燃料代もかかってきます。
移動も大変という事で1つに集めたいとなると、ここは激戦区だから唐芋を栽培している人も多いので、田畑を借りるのが大変でした。

自分の足を運んで、荒れ地になっている畑の持ち主を探して「貸してもらえませんか?」とお願いしに行っていました。

もう1点は自分は元々農家の息子じゃないので、契約先を見つけることが大変です。

僕は人に恵まれていたので、先ほどお話した先輩を介して業者さんを紹介してもらっているのでどちらかといえば、2年目にしてこれだけ契約先があって、これだけの広さをやっているという環境は特別な感じだと思います。

農業の楽しい所と大変な所

外の仕事なので夏は暑いし、冬は寒いしキツイんですよ。

でも例えばトラクターに乗りながら歌も唄えるし、自然が相手なので楽観的に作業ができます。
だからアルバイトに来てくれたおばちゃんたちとワイワイしたり、休憩の時間にお茶を楽しんだりできるのでそういうところが楽しいです。

大変なところは、自分1人っていうところがあるので誰も助けてくれないし、畑も借りているし植えた以上収穫するまでが自分の責任なので、1番大変なのは健康管理ですね。

自分が風邪を引いたり、倒れたことによって畑が荒れてしまったら、借りた人にも迷惑がかかるし、契約先にも契約出荷数が出せないとなるとみんなに迷惑がかかります。

商品へのこだわり

人よりも綺麗な芋をつくりたいという想いがあります。

でも、そこにこだわって1点集中しちゃうと外が見えなくなるので、妥協の仕方を覚えないといけないっていうところが1番の難しい所なんだけど…。

草が生えないようにするために、高級な除草剤を使ってしまうと経費の方が上がっちゃうし、安価なものを使うとまた生えてくるし、高価なものを使えば1回で済むんだけど経費が上がるし、安価なものを使って自分が2回まわれば安く済むからそっちを選ぶ人もいるし…結局そこですね。

他の農家さんとの違い

自分の考え方だと思います。

これだけやってこれだけもらえればいいや!じゃなくて、それだけしかやっていないから、これだけしかもらえないと思っていて、やったもの勝ちだと思っています。

なのでそれに関しての投資は惜しまないし、例えば他の農家さんが10年かかってようやくここまで広くして、ようやくこれだけの機械が買えましたってなるとします。

でも、そこに10年かけるくらいなら、初年度から借金をしてでもその機械を使ってバリバリ稼げば、その1年で借金が返せるじゃないですか。

その辺りの発想が他の人とは違うと思います。

今後の夢

やるからには1番になりたいというのがあるんですけど、夢というよりも契約者さんが求める品物を作ることです。

経費を抑えた上でのハイクオリティを出すというやり方で、むやみやたらに畑を増やすんじゃなくて限られた中で利益率を上げるという事ですね。

昔みたいに腰が痛い、腕が痛い、農作業が大変だというのはしたくないので、言葉にするのは簡単なんだけど、やればできることなので。そういう部分を確立していきたいです。

同じように頑張る若手の農家さんや農業に興味がある若者へ

僕もまだ2年目なので先輩じみたことは言えないけど、1回くらいは死ぬ気で寝ずにやってみろ!ということですね。
僕は独立するまでにある程度の資金を貯める為に仕事をかけもち4つしていたんですよ。

保険の代理店と食品加工会社で鶏を焼いて、先輩の所でアルバイトをして自分の農業をやっていました。
朝は5時から夜中の1時・2時まで働いて3時間くらいしか寝ずにやっていたから今があるし、為せば成るというのは本当で、ただそこに自分の信念がないとできません。

自分を甘やかすのはみんな得意だけど、自分に厳しくするっていうのは大変だと思います。
でも農業をしたいっていう夢があるのであれば、そこに目標ができるのであとはそこに向かってやるしかない!!

「やってみようかな?」でやっている人には負ける気はしません!
僕は農業がやりたくてやっているので、だから悪いんじゃないけど農家2代目の人にも負ける気はしません。
喧嘩腰で言っている訳ではなくて、そこはお互いの研鑽ですよね。
2代目には2代目のやり方もあるけど、僕らは叩き上げてきたものがあるので。

だから、農家さんのお父さんと息子さんが上手くいかないというのはそういうところにあるんだと思います。
お父さんたちは自分でやってきた、でもお前らは農業高校で勉強しただけやろ?って。
でも勉強した分だけ返ってくるという所は認めてあげるべきで、新しい色、新しい風も入れないとダメだと思います。

とにかくやってみろ!ということです。

やったもの勝ちやし、農業はすごく魅力的なのに、農業の魅力を知るという所までたどり着かずに辞めてしまう人が多いので…。

こういう話の方が若者はおもしろいと思うんだけど、日本の給料で誰がいくらもらっているかっていう平均が出ていて、あれを実際に見て農業をやっている人が本当の所得を教えてくれる人がいたら、実は弁護士よりももらっていますよ!!

弁護士になる為にたくさん勉強をして司法試験を受けて合格して初めて弁護士になれますが、農業は資格という資格はいらないですからね。

弁護士の平均って40~60万円なんですけど、平たく畜産の話を売り上げからいうと牛の数にもよりますが2000万円から3500万円くらい。
そこに経費がいるけれど半分もかかるということもないと思います。

3000万円で考えたときに、経費が半分かかったとしても1500万円じゃないですか?
宮崎県は県内でも最低賃金の県ですが、月収50万円とれるということです。

ここまで話してくれる農家さんはなかなかいないと思います。
これだけ農業って魅力的なんですよ!!

唐芋を10年くらい栽培されている先輩の所で1年間アルバイトをさせてもらった時に、すごくいいなと思ったんです。
僕はすぐにお金の計算をしちゃう人なので、1枚の畑に対して肥料を入れて、機械を使って、苗を買って、植え付けてっていうのを計算して、この人はどれくらい収入があるのかな?という所から入りました。

農業をやっている人はその部分っていうのはグレーなので、「俺いくら稼いだよ!」って本当のことを言う人はいないので実際分からない所です。
結構農家さんはどんぶり勘定をする人が多いと聞きますが、農業っていうのは精密に綿密に計算されているんですよ。
そうじゃないと1枚の畑に対する『反収』っていうんですけど、1枚の畑で上げる売り上げっていうのはだいたい決まっています。

農業は儲かる人と儲からない人の差が激しいというのはどんぶり勘定の度合いなんだけど、結局みんな1枚の畑でより多く売り上げを上げようとするので、逆に言うと農業を教えてもらえない。

公共機関のJAさんとかもありますが、実際に農家をやっている人が少なく生きた話じゃないので、実際にこの土地の土、窒素、リン酸、カリウムなどがどれくらいなのかも分かっていない。
だからこそ生きた話を農家さんに聞きたいんだけど、企業秘密になってくるのでなかなか教えてもらえません。

やっぱり土も大事なので勉強することも必要です。
勉強した分返ってくるというのはそういう所にも繋がります。

ABOUTこの記事をかいた人

まみ

農業と人を結ぶ活動をしています。 こう見えて8歳の女の子のママです(゚Д゚)ノ 「見えなーい!」と言われますが母親やっています!笑 元々野菜がすごく嫌いやったけど、 農家さんが言う【本当の味】というのを知ってからは、 野菜がモリモリ食べられるようになりました!! 皆さんにも伝えて行けるように日々頑張っております('◇')ゞ